今年を振り返って ~宇沢弘文とSDGs~

2019年12月26日

 

 この一年を振り返った時、1月に東京でSDGsの話を聞き、何か町政に反映できないか、世間で言われるSDGsとは何かを考えていました。何度か講演会、研修会を開催して、職員にも勉強してもらいその活用について少しずつ動き始めたと感じています。

 

 そんななか128日に米子市で開催された「第5回宇沢弘文記念フォーラム」に参加し、SDGs問題の糸口が見えたように感じました。宇沢弘文氏は米子市出身の数理学者であるが、「社会的共通資本」を提唱された方であります。

 

 「社会的共通資本」とは、人間的生活を送るために「自然環境(大気・水・森林等)」「社会的インフラストラクチャー(道路・橋・鉄道等)」「制度資本(教、医療等)」であり、これらは市場原理にさらされることなく、専門的知識を持った人たちによって管理、運営されなければならないものである。

 

 フォーラムで宇沢氏の娘さんが、「SDGsの始まりは宇沢氏がある集まりで、ヨハネ・パウロ二世に話をしたことがきっかけとなった。」とお話をされました。

 

今までSDGsは経済・社会・環境のキーワードで語られ、考えるものと定義していたが、以前から関心を持っていた宇沢理論がその原点だとのことです。

 

 宇沢氏は、「経済学の原点は人の心を大事にすること。一人ひとりの生き様をどのように考えていくかなのです。」と言われて、「理論より実践」とも語られています。今回は、年はじめに考えていたことが年末に問題解決の糸口が見つかったというものですが、新年はこのことで具体的実践を目指していきたいと思い、今年最後のコラムとします。

 

令和2年が輝かしい年であることを願い、どうぞ良いお年をお迎えください

        琴浦町長 小 松 弘 明                                                 無題.png

 

 

 

 宇沢弘文氏

        

                        

                                                            

                                     

  

 SDGs(持続可能な開発目標)とは、2015年に国連で採択された「今、全世界が取り組むべき課題」であり、2030年までに達成すべき17の目標。具体的に現在取組んでいる地方創生に置き換えて考えれば、総合戦略を取り組むべき課題として、解決する取り組み手法と考えています