健康保険制度の概要
2012年12月12日
■国民皆保険
全ての国民が何らかの健康保険に加入することを国民皆保険といいます。日本はこの国民皆保険を取り入れることで、全ての人が保険証を使って保険診療を受けられるように制度設計されています。
■保険診療と自由診療
健康保険を利用して医療を受けることを保険診療といいます。保険診療では誰もが必要な医療を受けられるように診療報酬や治療法等が規格化され、医療の均質化が図られています。また、医師や医療機関は保険診療をするために社会保険事務所等から保険指定を受ける必要があります。
これに対して保険適用の認められていない医療(先進医療や美容整形等)を受けること、健康保険を利用せずに医療を受けることを自由診療といいます。自由診療では患者の意思で医療の内容を選択できる等自由度が高い反面、診療報酬は医療機関の裁量により決定され、全額自己負担となります。
■健康保険の種類
健康保険には様々な種類がありますが、職域によって組織される被用者保険と、地域単位で組織される国保に大別されます。国保はさらに各市町村が運営する市町村国保と地区内の同業種で組織される国保組合に分けられます(このホームページ上の国保というのは基本的に市町村国保のことを指します)。
健康保険名
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説明 | |
被用者保険
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協会けんぽ | 全国健康保険協会管掌健康保険。いわゆる社会保険。健康保険組合を持たない企業の従業員で構成されます。 |
組合健保 | 組合健康保険、健保組合とも。企業や企業グループ、同業種によって構成されます。全国には約1500の組合健保が存在します。 | |
船員保険 | 船員を対象とした総合保険。健康保険、雇用保険、労災保険をひとつの制度で行っています。 | |
共済組合 | 国家公務員、地方公務員、一部の独立行政法人職員、日本郵政グループ職員、私立学校教職員がそれぞれ構成しています。 | |
国保
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市町村国保 | 市町村、特別区が運営しています。他の健康保険に加入していない人はすべて市町村国保に加入します。 |
国保組合 | 地区内の同業種の人を組合員として組織されます。 |