広報ことうら160
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斎尾廃寺跡の活用について、白鳳の郷地域活性化協議会では、これまで3つの取り組みを行ってきました。 1つ目は、斎尾廃寺跡周辺の芝畑を利用した、グラウンドゴルフ場としての活用です。その狙いは、①地域の交流をはかる。②健康管理をする。③鳥取県芝発祥の地であることを知ってもらう。④特別史跡斎尾廃寺跡を周知する。⑤毎年継続して実施する。⑥参加者を県一帯に募る。 このように多くの狙いがありますが、特にこの地域が県の芝発祥の地であることと、斎尾廃寺跡という特別史跡があることを多くの人に知らせていくことに特化していきたいです。 2つ目は、史跡・遺跡を観光地として活用することです。斎尾廃寺跡は、少しずつですが知名度が上がってきています。そのため、白鳳の郷地域活性化協議会ではガイド部を結成し、観光客にガイドを行っています。しっかりとしたガイドができるよう、会員は史跡・遺跡についての勉強会・研修会を実施しています。 3つ目は、史跡巡りウォーキングの開催です。たくさんの人に、史跡を知っていただく良い機会になったと思います。 このように、これまでたくさんの取り組みを行ってきました。この取り組みを生かしつつ、今後も斎尾廃寺跡を活用していくにあたって、斎尾廃寺跡の周辺を含めた整備を望みます。歴史公園として再生し、県民町民の憩いの場になって欲しいと思っています。 また、これからの調査にも期待をしています。今回は、斎尾廃寺跡から出土した土器から、当時の寺院名が分かる新発見がありました。今後、4万㎡の敷地内および建物跡の発掘調査を行い、壁画、墨書土器、木簡、鉄や銅、古銭など、日本の歴史が変わるような新発見が出てきて欲しいと思っています。 特別史跡を県民町民の憩いの場に   白鳳の郷地域活性化協議会会長           米村勝利 さん 斎尾廃寺跡については、まだまだ分からないことが多くあります。まだ見つかっていない「僧坊」や「食堂」といった施設がどこにあるのか、現在残っている基壇などはどのような工法で造られているのか。調査の過程で、壁画や木簡、仏具といった珍しい出土遺物も出てくるかもしれません。今後も調査を続け、新たな新発見を報告できるよう努めます。 遺跡の整備にあたっては、今後の調査によって新たに明らかになったことも生かしていきたいと考えています。 また、活用については、白鳳の郷地域活性化協議会や、地域の人々と一緒に、地域おこしや憩いの場としての活用を考えています。このほか、地域の歴史遺産として、教育や観光においても地域の核となるような保存・活用を行っていきたいと思います。 琴浦町の文化財という宝「斎尾廃寺跡」を未来に伝えていけるよう、そして、今回の新発見をきっかけに、さらなる広がりを持った活用ができるよう取り組んでいきます。問合せ先 社会教育課     52─1161白鳳の郷地域活性化協議会のシンボル 菜の花平成21年、白鳳の郷地域活性化協議会会長として活動を始める。斎尾廃寺跡に関する数々のイベントの開催や、企画に携わる。ことうら 2017. 129ことうら 2017. 12

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