広報ことうら160
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 斎尾廃寺跡からは、お寺に安置されていた仏像の頭や、レンガやタイルのように用いられた粘土の板に仏像を描いた遺物、お寺の屋根にのせた鴟し尾びという装飾瓦が出土しており、当時の斎尾廃寺跡の様子をうかがうことができます。 また、斎尾廃寺跡は、現在でも「基壇」と呼ばれる建物の土台の段が良好に残っています。このことから、貴重な遺跡として、昭和27年に特別史跡として指定されました。特別史跡は、全国にある約46万カ所の遺跡のうち61件のみで、山陰地方では斎尾廃寺跡が唯一指定されています。お寺に安置されていた仏像の頭粘土の板に仏像を描いた遺物お寺の屋根にのせた鴟尾お寺の建物配置は? 古代のお寺には、仏像を安置する金こん堂どう、仏ぶっ舎しゃ利り(お釈しゃ迦か様のお骨)を安置する塔、僧侶が修行を行う講堂、僧侶の居住空間である僧そう坊ぼう、僧侶の食堂である食じき堂どう、お経を収蔵する経蔵、鐘をつくための鐘しょう楼ろうといった、7つの建物がありました。これらの建物が全部揃ったものを「七しち堂どう伽が藍らん」といい、それぞれの建物の配置を「伽が藍らん配はい置ち」といいます。この伽藍配置は、それぞれのお寺によって特徴があり、古代のお寺の特徴を見るうえで重要なポイントとなります。古代の伽藍配置の種類古代の豆知識ことうら 2017. 125ことうら 2017. 12

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