今年は丑年

2021年3月1日

  鳥取県は和牛が江戸時代から盛んで、藩の奨励もあり大山寺博労座の牛市、福島の白川馬市、広島久井の牛市の日本三大市と言われました。

  町内でも和牛肥育は盛んで、昭和50年代には和牛肥育も本格的に始まり、「東伯和牛」の名前は全国に知られるようになり、品種改良も県畜産試験場(琴浦町松谷)で取り組まれています。和牛の生産は母牛から子牛をつくる「繁殖農家」と、子牛を飼って肉牛をつくる「肥育農家」の2つの生産形態があります。

  日本一になるための最大の課題は、日本一の雄牛が必要で全国の畜産関係が日夜努力して競争していますが、鳥取和牛が日本一になったのは琴浦町槻下の生田英則、和史親子の力があります。生田さんは繁殖農家の経験を生かし、平成17年に鳥取系統の雌牛に岐阜県の改良された雄牛をかけあわせた雌牛「みどり」を購入されました。この「みどり」3頭の雄牛が生産させ「みどり3兄弟」と言われました。

  この「みどり」を母親とした、「白鵬85-3」が生まれましたが、「白鵬85-3」を父親視した子牛の肉質が素晴らしく、平成29年に第11回全国和牛能力共進会宮城県大会で日本一の称号をいただくことができました。

 これにより令和2年度の子牛取引価格が鳥取市場は日本一の市場となることができたことは、生田親子と尽力であり県内和牛繁殖農家に大きな経済効果をもたらせていただいき、感謝仕切れないものです。」

  「白鵬85-3」の名前は息子の和史さんが大相撲のファンであたことから命名されましたが、横綱白鵬関は1985年3月生まれであることも、何にかの縁を感じます。残念なことに生田親子はすでに亡くなられていますが、志をもって和牛改良に取り組まれた功績は町の誇りと考え、今後とも若い人へ伝えていきたいと思います。

                                         琴浦町長 小松弘明

                               

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    白鳳 85-3